Marcury Living Presence 35
1945年に設立され高音質な録音で知られるMarcuryは、1961年にPHILIPSに買収されるまでの16年間に数々の名盤を残しました。
また、早くから映画のサウンドトラック用35mmテープを使用した高音質録音を手がけていました。
間もなくAnalogue ProductionsからEverest Recordsの復刻盤10タイトルが発売されますが、Speakers Corner RecordsでもMarcuryが35mm磁気フィルムを使用してレコーディングを行った高音質レコードを販売しています。
この方式で録音され残されたレコードには共通してレンジが広く音の抜けが良く、覇気があり聴感上のS/Nが高いという特徴が有ります。
こちらではMarcuryが35mm磁気フィルムを使用してレコーディングを行った現在入手可能な高音質復刻盤10枚をご紹介します。
Dvořák
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 33rpm LP
<演奏>
ヤーノシュ・シュタルケル(vc)
アンタル・ドラティ指揮/ロンドン交響楽団
<曲名>
ドヴォルザーク :チェロ協奏曲 ロ短調
ブルッフ :コルニドライ
♪ シュタルケルとドラティの競演によるドヴォルザークのチェロ協奏曲。35mmのマグネチック フィルムに録音された超優秀録音盤です。
・オリジナルレーベル:Mercury (SR90303)
・制作:Speakers Corner Records
・録音:1962年
・プレス:独パラス社
・規格:33rpm 180g LP Stereo
Rachmaninov
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 33rpm LP
<演奏>
バイロン・ジャニス(pf)
アンタル・ドラティ指揮/ミネアポリス交響楽団
<曲目>
ラフマニノフ :ピアノ協奏曲第3番 二短調
♪ 複雑な構造の3番は、ピアニスト:ラフマニノフが自身の技術の全てを注ぎ込んだ力作として知られていますが、豊かなダイナミズムに音色の陰影や変化の綾を自由自在に織り成しながら雄大なスケールで演奏していくジャニスの演奏が際立ちます。
35mmのマグネチック フィルムに録音された超優秀録音盤です。</p>
・オリジナルレーベル:Mercury (SR90283)
・制作:Speakers Corner Records
・録音:1961年6月 ロンドン ワトフォードタウンホール
・プレス:独パラス社
・規格:33rpm 180g LP Stereo
Copland
コープランド:アパラチアの春 他 33rpm LP
<演奏>
アンタル・ドラティ指揮
ロンドン交響楽団
<曲名>
コープランド :アパラチアの春
:ビリー・ザ・キッド
♪ ロシアバレエ団の指揮者であったドラティにバレエ音楽はピッタリです。その中でもコープランドのバレエ曲はお得意のレパートリーとしてよく取り上げられていました。
録音もMarcuryが全力で行った35mm磁気フィルム録音です。
・オリジナルレーベル:Mercury (SR90246)
・制作:Speakers Corner Records
・録音:1961年6月 ロンドン キングスウェイホール
・プレス:独パラス社
・規格:33rpm 180g LP Stereo
Schumann
シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 33rpm LP
<演奏>
ヤーノシュ・シュタルケル(vc)
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮/ロンドン交響楽団
<曲目>
シューマン :チェロ協奏曲 イ短調
ラロ :チェロ協奏曲 ニ短調
♪ マーキュリー・リビング・プレゼンス・ステレオ 35mm シリーズを代表するような音質で、臨場感に優れどんどんと演奏に引き込まれていきます。
シューマンも名演ですが、ラロのチェロ協奏曲はそれを上回る演奏です。
・オリジナルレーベル:Mercury
・制作:Speakers Corner Records
・録音:1962年7月9日 ワトフォード・タウン・ホール
・プレス:独パラス社
・規格:33rpm 180g LP Stereo
Liszt
リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 33rpm LP
<演奏>
スヴャトスラフ・リヒテル(pf)
キリル・コンドラシン指揮/ロンドン交響楽団
<曲目>
リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調
リスト:ピアノ協奏曲第2番 イ長調
♪ 最近ではレコード会社が統合され、録音された時点でのレーベルまでが変更される事もあります。
現在ではDECCAレーベルとなっていますが、本来はPHILIPS盤です。
また、PHILIPS盤ではありますが、実際に録音を行った技術者達はMarcuryのメンバーです。
リスト:ピアノ協奏曲の名盤として不動の地位を確保しています。
・オリジナルレーベル:PHILIPS
・制作:Speakers Corner Records
・録音:1961年7月
・プレス:独パラス社
・規格:33rpm 180g LP Stereo
Byron Janis: Encore!
バイロン・ジャニス:アンコール! 33rpm LP
<演奏>
バイロン・ジャニス(pf)
<曲名>
リスト | :ハンガリー 狂詩曲 第6番 |
:忘れられたワルツ 第1番 | |
:ペトラルカのソネット第104番 | |
シューマン | :3っのロマンスから 嬰へ長調 |
:8っのノヴェレッテから へ長調 | |
ファリャ | :三角帽子より粉屋の踊り |
メンデルスゾーン | :無言歌 集より |
ショパン | :エチュード ヘ長調 |
:ワルツ イ短調 他 |
♪ 1960年米・ソの交流としてソ連を訪れ大喝采を得た後、再びソ連を訪れた際のライブ録音。
Marcuryが万全の35mm磁気録音機を持ち込み収録にあたった結果素晴らしい音質でジャニスのピアノを捉えています。
低音弦の伸びから煌びやかな高域まで見事です。
・オリジナルレーベル:Mercury
・制作:Speakers Corner Records
・録音:1962年6月チャイコフスキー音楽院 ボリショイホール
・プレス:独パラス社
・規格:33rpm 180g LP Stereo
Liszt
リスト:ピアノ協奏曲第1番 嬰へ短調 他 33rpm LP
<演奏>
バイロン・ジャニス(pf)
キリル・コンドラシン指揮/モスクワ・フィルハーモニー交響楽団
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮/モスクワ放送交響楽団*
<曲名>
リスト :ピアノ協奏曲第1番 嬰へ短調
:ピアノ協奏曲第2番 イ長調*
♪ 強靱なタッチと卓越したテクニックでリストの難曲を自在に弾きこなすジャニスのピアノに全く引けを取らないロシアンオーケストラとの競演を余すところなくMarcuryの真空管式35mm磁気録音機が収録しています。
・オリジナルレーベル:Mercury
・制作:Speakers Corner Records
・録音:1962年6月14日、15日
・プレス:独パラス社
・規格:33rpm 180g LP Stereo
Rachmaninov
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 他 33rpm LP
<演奏>
バイロン・ジャニス(pf)
キリル・コンドラシン指揮/モスクワ・フィルハーモニー交響楽団
<曲目>
プロコフィエフ :ピアノ協奏曲第3番 ハ長調
ラフマニノフ :ピアノ協奏曲第1番 嬰ヘ短調
♪ 1960年の冷戦時でのソ連訪問演奏で大成功を収めたため、2年後に35mm磁気フィルム録音機を持ち込み収録されました。
録音も素晴らしいのですが、演奏も素晴らしい!
・オリジナルレーベル:Mercury
・制作:Speakers Corner Records
・録音:1962年6月
・プレス:独パラス社
・規格:33rpm 180g LP Stereo
Prokofiev
プロコフィエフ:ロミオとジュリエット 33rpm LP
<演奏>
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮
ミネアポリス交響楽団(現ミネソタ管弦楽団)
<曲目>
プロコフィエフ :バレエ音楽《ロミオとジュリェット》
♪ 1990年代からNHK交響楽団に度々客演をし、2007年から3年間、読売日本交響楽団の常任指揮者として活躍をしていたので実演を聴かれた方も多いと思います。
その若きスクロヴァチェフスキの名演がMarcuryの名録音で蘇ります。
・オリジナルレーベル:Mercury
・制作:Speakers Corner Records
・録音:1962年4月 ミネアポリス エディソン・ハイスクール
・プレス:独パラス社
・規格:33rpm 180g LP Stereo
Bllaika Favorites
バラライカ・フェバリッツ(バラライカの饗宴) 33rpm LP
<演奏>
ヴィタリー・グヌトフ指揮
ロシア民族楽器オーケストラ/ルドルフ・ベロフ(dr)
(オシポフ記念国立ロシア民族楽器オーケストラ)
<曲目>
1、2つの民謡による幻想曲
2、日の出
3、菩提樹
4、カマリンスカヤ
5、ヴォルガ幻想曲
6、月の光
7、モスクワ郊外の夕べ
8、リンゴの木の下で
9、道化師の踊り
10、居間
・オリジナルレーベル:Marcury
・制作:Speakers Corner Records
・録音:1962年6月13、16日 モスクワ音楽院
・プレス:独パラス社
・規格:33rpm 180g LP Stereo