カンターテ・ドミノを初めて聴いたのは評論家の故浅沼先生のお宅でした。
オーディオメーカーに勤めていた関係で、評論家の先生のお宅まで新製品を聴いていただくため頻繁にお伺いしていたことがありました。
浅沼先生のお住まいは浦安にあり、当時使われていたロクサンのプレーヤーにレコードを載せられ、JBL- K2 から素晴らしく奇麗な合唱とパイプオルガンの重低音を聴かせていただいた事を覚えています。
それから数日して会社からの帰りにカンターテ・ドミノのレコードを買い浅沼先生宅の音を思い出しては自宅の音に細かな調整をした事を思い出します。
今回カンターテ・ドミノのFirst Impression Music + Quality Record Pressingsの新リマスター盤 (200g)が出た事で以前に購入したレコード (180g)を引っ張りだして聴き比べました。
あくまでも個人の感想で、聴かれるオーディオ機器によって異なる場合もあると思います。
1曲目の演奏が始まった途端に『柔らかい』と思いました。音が滑らかなのです。
リマスタリングだけでなく盤質による所も大きいと思います。
元々低域は伸びているレコードでしたが、新リマスター盤は更に伸びていて暗騒音がたっぷりと聴こえます。
合唱のブレスの息づかいやパイプオルガンのペダル、スロットの開閉もはっきりと聴き取れます。
改めて聴くと、録音もさることながら演奏、選曲も良いアルバムです。
雪に囲まれた小さな教会で行われているクリスマス間近の演奏会・・・
そんな暖かな雰囲気が伝わってくるレコードです。
通常盤は限定発売となっていますが、現在 ¥3,200 〜 ¥4,200位で入手出来るようです。
First Impression Music盤は ¥5,200となりますが、こちらの音を聴いてしまうと以前のレコードはもう聴かないだろうと思います。