A7 のクロスオーバー周波数を800Hzにして音楽を聴くとジャズもクラシックも破綻無く再生してくれるのですが、両方とも優等生的な感じで物足りなさが残ります。
これは拙宅のシステムや部屋の特性等による影響でそう聴こえるのかも知れませんが・・・
その頃知人宅で使いこなされたA5 の音を聴き、かなりの衝撃を受けました。
クロスオーバー周波数は同じ500Hzでジャズもクラシックも生き生きと鳴らし、拙宅でA7より20年も前から使っている JBL-4343BXWより奇麗にクラシックの弦を再生していました。
もっと時間をかけてA7 を鳴らし込めば良かったのかも知れませんが、あまりに衝撃が大きくどうしてもA5 を自分で鳴らしてみたくなりました。
都合の良い事にA7 で使っているエンクロージャーの828Gは、 A5 と共用できネットワークもチャンネルデバイダーを使用すれば不要となります。ウーファー、ドライバー、ホーンを何とかすれば・・・
結局1ヶ月後にはA7 のエンクロージャーはそのままにユニットはA5 に変身していました。
A5 のウーファーはA7 と同じ38cmですが、416からより強力な515となりドライバーも振動板の直径が異なり802から倍の大きさとなる288に変わりました。A7 のドライバー802とA5の288ドライバーの大きさは写真のように違います。
振動板の口径の違いから高域の周波数特性は、ネットワークを使用した場合の数値で、A7 は 〜20,000 Hz 、A5 は 〜 16,000 Hz となっています。
A7 のホーンは511Bでしたが、A5 のホーンは311-90という鋳造ホーンではなく1005Bという海外で多く使われているホーンにしました。
A7 からA5になって一番変わったと思ったのは中域の厚みです。
良い表現が見つかりませんが、 A7 を500Hzでクロスさせていたとき、特性としては繋がっていたのでしょうが、量的には十分ではなかったように思います。
A7 の802ドライバーのヴォイスコイル口径は約44mmで、A5 の288ドライバーのヴォイスコイル口径は71mmです。500Hzのクロスオーバーを考えると71mmの口径の方が明らかに有利です。
A5 はA7 のような気難しさは無く、ジャズもクラシックも苦労無く良い音で再生してしまいました。
ただ、欲を言えばクラシックの高域の漂うような雰囲気が欲しく、これが再現出来れば以前知人宅で聴いた音に近づきます。
それには16,000Hz以上を受け持つスーパーツィーターを選ばなければと思いました。