11月30日、今から58年前に20世紀を代表する指揮者、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーが亡くなった日です。
フルトヴェングラーと言うと、どうしても思いだしてしまうことがあります。
高校に入学して間もない頃は、自転車で遊びに行ける親戚の叔父の所に良く行来ました。その目的は、叔父のオーディオ装置と好きになったばかりのクラシックレコードです。
自宅の装置では聴くことの出来ない凄い音でクラシック音楽を聴かせてもらうと、まるで別の音楽を聴いているような違いがあり音の違いというのをハッキリと認識できました。
叔父の所では、ベートーベンを中心に聴かせてくれたのですが、クラシックが好きになったと言ってもベートーベンでまともに聴いたのはせいぜい学校で聴いた「運命」と「田園」くらいしかありません。
きっとつまらなそうな顔をしていたのでしょう。叔父が急に、「この指揮者は凄い指揮者なのだが指揮棒の振り方が分かりづらく、指揮棒を 振ると面食らう(フルトヴェングラー)んだ」と、いまで言うオヤジギャグを話してくれました。
その一言で難しく感じたベートーベンもフルトヴェングラーも一挙に親しみを覚えたことを思いだします。
それから40数年経っていますが、いまでも新しいフルトヴェングラーの音源が見つかり世に出てくると言うことは凄いことだと思います。
昨年はRIASの14枚組録音選集が素晴らしい状態で出ましたが、今年もTAHRAの7枚組名演集が発売され、しかも日本だけでの限定出荷、初回完全限定盤とのこと。フルベンは凄い!